Matthias Goerne (独 Bariton 1967〜)
マティアス・ゲルネ

ドイツだけでなく世界中から最も注目されている僕らの世代の最高のリート歌手の1人。
信じられない程柔らかな深い響きの美声を持ち、さらに信じられない程長く安定したブレスで数々のリート演奏に革新を起こしている。彼の登場によってポスト・フィッシャー=ディースカウの時代は終わりを告げ、21世紀のリート界を担う若手歌手達の時代が始まったといえる。ドイツでは多くの若手歌手たちの活躍でリート・ルネサンスと呼ばれる状況にあるが、その先頭にいるのがゲルネである。
芸術の町ヴァイマールに生まれ、子供の頃はケムニッツの市民オペラの児童合唱で歌っていた。ライプツィヒ音楽大学でハンス・ヨアヒム・バイアーに師事し、その後ベルリンでディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ、エリザベート・シュワルツコプフに師事した。
1989年ロベルト・シューマン・コンクール第2位、1990年フーゴー・ヴォルフ・コンクール第1位。
1997年ザルツブルク音楽祭で「魔笛」のパパゲーノを歌い、その美声で世界中を驚かせた。また1996年、ハイペリオンのシューベルト・エディションで録音した「冬の旅」も“無限の可能性を秘める”完成された歌唱、高い表現力を聴かせた。
楽友エリック・シュナイダーを初め、ウラディーミル・アシュケナージやアンドレアス・ヘフリガーなど多くのピアニストと共演しているが1998年、ピアノの巨匠アルフレッド・ブレンデルとコンビを結成した事件は世界中に衝撃をもって伝えられた(しかもゲルネのコンサートを聞いたブレンデルの方から誘ったのである!)。1999年ブレンデルとのコンビでカーネギー・ホールにデビュー。シューベルティアーデでの「冬の旅」でも絶賛を博した。
宗教曲、オペラでも幅広く活躍し、多くの指揮者の信頼を集めている。
2001年ブレンデルのコンサートの一環で初来日し「冬の旅」をやる予定だったが、体調を崩し急遽キャンセル。2003年末に来日予定が組まれている。

主な録音:
シューベルト「冬の旅」(G・ジョンソン)、「ゲーテ歌曲集」(A・ヘフリガー)「美しき水車小屋の娘」(E・シュナイダー)
シューマン「詩人の恋、リーダークライス-24」(V・アシュケナージ)「リーダークライス-39、ケルナー歌曲集」(E・シュナイダー)
バッハ「カンタータ56、82、158」(R・ノリントン)
アイスラー「ハリウッド・ソングブック」(E・シュナイダー)